令和5年6月23日、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)」が官報に公布され、同日から施行されることになりました。
この法律の目的は、次のとおりです。
<目的(法第1条)>
この法律は、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状に鑑み、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策の推進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の役割等を明らかにするとともに、基本計画の策定その他の必要な事項を定めることにより、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性を受け入れる精神を涵かん養し、もって性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資することを目的とする。
なお、この法律については、国会の審議の過程で、法律名の一部変更のほか、いくつか修正が加えられました。
特に、次の条項が追加されたことについて、当事者から「性的マイノリティが社会を脅かすかのようだ」などとの懸念の声が上がったことが、話題となりました。
<措置の実施等に当たっての留意(法第12条)>
この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする。この場合において、政府は、その運用に必要な指針を策定するものとする。
今後、この法律の内容を分かりやすく説明する資料などが公表されると思われますが、ひとまず、官報の内容を紹介させていただきます。
<性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)>
https://kanpou.npb.go.jp/20230623/20230623g00132/20230623g001320018f.html
※直近30日分の官報情報は無料で閲覧できます。
〔参考〕国会提出時法案と修正案(衆議院HP)
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/g21105013.htm