国立社会保障・人口問題研究所は、令和2(2020)年国勢調査の確定数を出発点とする新たな全国将来人口推計を行い、その結果を「日本の将来推計人口(令和5年推計)」として公表しました(令和5年4月26日公表)。
〔確認〕日本の将来推計人口とは
出生、死亡、国際人口移動について、実績値の動向をもとに仮定を設け、日本全域の将来の人口規模、男女・年齢構成の推移について推計を行ったものです(対象は外国人を含む日本に 3 か月以上にわたって住んでいるまたは住むことになっている総人口)。
そのポイントは、次のとおりです。
- 前回推計(2017年)と比べ合計特殊出生率は低下、平均寿命はわずかな伸び、外国人入国超過数は増加
・合計特殊出生率は、新型コロナの感染拡大以前から見られた低迷を反映し、前回推計の1.44(2065年)から「1.36(2070年)」に低下。
・国際人口移動は、日本人の出国超過傾向がわずかに緩和。外国人の入国超過数は、新型コロナ感染期を除く近年の水準上昇を反映し、前回推計の年間約6万9千人(2035年)から「年間約16万4千人(2040年)」に増加。
- 総人口は50年後に現在の7割に減少、65歳以上人口はおよそ4割に(出生中位・死亡中位推計)
・総人口は、2020年国勢調査による1億2,615万人が、「2070年には8,700万人」に減少する(2020年時点の 69.0%に減少)。
・総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は、2020年の 28.6%から「2070年には 38.7%」に上昇。
日本の経済や社会の持続可能性に深刻な影響を及ぼすような推計となっています。
今後の政策で、人口減少や高齢化などの流れを食い止められるのか? 動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<日本の将来推計人口(令和5年推計)>
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp_zenkoku2023.asp